■家計を直撃…電気代の値上がり
蒸し暑い陽気となった1日の東京。気象庁によると、今年の夏も気温が高くなる見通しだという。
冷房などが欠かせなくなる季節を前に、深刻なのが家計を直撃する電気代の値上がりだ。
これまで政府が物価高対策として続けてきた補助金が先月で終了。これにより、今月の使用分から標準的な使用量の家庭で、電力会社それぞれ前の月と比べ400円から600円前後の上げ幅となる見通しだ。
街の人(30代)
「今でも大変なんですけど。これから(電気代が)上がるということで、いくらになるのかが不安」
街の人(60代)
「温暖化が年々厳しいので。体あってのことなので、払うべきものは払いながら、頑張るところは頑張って省エネしてというところです」
街の人(40代)
「子どもがいると(家電の使用は)致し方ないので、仕方なく諦めてしまっている部分もあるかと思います。エアコン代が今年は特に上がっていくのを考えると怖いですね」
■「電気代0円生活」きっかけは…?
電気料金の値上がりに、不安を訴える声が上がる中、「電気代0円生活」を送っている人がいる。
染織作家のフジイチカコさんだ。
電気代0円生活 フジイチカコさん
「節電のために、このピンポン切っています」
フジイさんは2012年9月に、電力会社との契約を解約したという。確かに電力メーターの線も切れている。一体、どんな生活をしているのか?
フジイさん
「(Q.エアコンがないように見えるんですけど?)エアコンは電気を解約したので、使えないので処分しました」
「(Q.夏、大丈夫ですか?)扇風機があるので、なんとかなっています」
扇風機は、充電式のポータブル電源で回している。ベランダに設置してあるソーラーパネルで充電しているのだ。
フジイさん
「(Q.1日(の充電)で、1日(分)の電気を賄えるってことですか?)そうですね。向こうにも1枚あるので。これで大体、賄っています」
ソーラーパネルは天気に左右されるそうだが、天気が悪い日には…。
フジイさん
「人力で充電します」
発電できるフィットネスバイクで1時間こぐと、60ワットの電球でおよそ1時間分の電気を生み出すことができるという。
「電気代0円生活」を10年以上続けているフジイさん。きっかけは、東日本大震災の後の計画停電だった。
フジイさん
「災害時に備えるというのもあるんですけど、最低限の電気は自分で持っておけるようにしたほうがいいなと思って。節電していたら、電気代がどんどん安くなって、このパネルで生活できるのかしらと思って」
節電を極めているフジイさん。誰でもすぐにできる節約法を聞くと「洗濯機の節電」だと、教えてくれた。
サラダなどの水切り用グッズを使って、洗濯物と水、洗剤を入れる。
フジイさん
「つけ置きできる洗剤で」
スカーフや下着など小さなものは、電気を使わず十分に洗えるので、大きなものを洗う時だけ洗濯機を使うという。
フジイさん
「大変な思いをして(電気を)作っているので、使う時も大切に使うようになります」
■節約アドバイザーに聞く…節約術
フジイさんのように、電気代0円で生活していくことはなかなか難しい人も多いと思う。番組では、節約アドバイザーに節約術を聞いた。
節約アドバイザー・和田由貴さんによると、「夏場の電力消費が多いエアコンを効率よく使うことが大切」と話している。
そのためにはまず、「部屋に差し込む日差しをカットすることが大切」なのだという。
窓ガラスに陽が当たると熱をもってしまい、部屋の中が温まることにつながるため、部屋の外に「よしず」や「すだれ」などを設置し、部屋の中の温度をなるべく下げることが、エアコンの節約につながるということだ。
そして、エアコンでもう一つ大切なのが設定温度。「1℃変えるだけで、10%ほど電気代が変わってくる」という。
一方、風量に関しては「強風にしても弱風にしても、それほど電力に影響はないので、暑い時は最初は強風にして体感温度を下げるのがいいのでは」と話す。
それでも、どうしても暑い時に、初めて設定温度を下げてみるという順番がいいそうだ。
また、注意すべきなのが、炊飯器の保温だという。
和田さんによると「保温時間が10時間で、1回の炊飯と同じくらいの電気代になる」そうで、「長時間保温するよりも冷凍保存してレンジで温めるほうが、節約につながるので検討してみては」と話していた。
商品にもよるが、1回の炊飯にかかる電気代は3円~6円ほどだという。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2024年6月3日放送分より)
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