世界情勢

“世界最強”戦車がウクライナ軍へ…「レオパルト2」の実力とは?前線投入で領土の奪還どうなる?戦闘エスカレーションの懸念も?【サンデーモーニング】|TBS NEWS DIG

ウクライナに戦車を送るべきかどうか、第二次大戦の反省などから慎重姿勢を貫いてきたドイツが、ついに「レオパルト2」の供与を決断。アメリカの「エイブラムス」、イギリスの「チャレンジャー2」などとともに、今後、ウクライナ軍の前線に投入されることになります。“世界最強”とも言われるこうした欧米の戦車ですが、具体的にどんな特徴があるのか?そして、領土の奪還を目指すウクライナ軍はこれをどのように使い、戦況はどう変わる可能性があるのか?戦闘がエスカレートし、長期化は免れないとの専門家の指摘もあります。「手作り解説」でご覧ください。

■提供される戦車は?
まず、アメリカから送られるのは、「エイブラムス」。ジェット機にも使われる強力なガスタービンエンジンを採用しているため、走るスピードが速く、急斜面も登れる機動力があるとされています。イギリスからは「チャレンジャー2」。120ミリのライフル砲を搭載し、砲撃の正確性が高いとされていて、1991年の湾岸戦争では、ひとつ前のモデルがイラク軍の戦車200両以上を破壊したともいわれています。そして、今回最も注目されているのが、ドイツの「レオパルト2」。セラミックを使った堅い装甲を特徴とする防御力に加え、高速で走りながらでも正確な砲撃ができるといいます。また、ヨーロッパ各国などが合わせて2000両以上保有しているので、弾薬や部品の補給、メンテナンスがしやすく、ウクライナにとっては他の戦車よりも使い勝手がいいのです。

■領土奪還戦に活用か
ウクライナ軍は、こうした戦車をどのように使おうとしているのでしょうか?例えば、ロシアに奪われた領土の奪還が想定されます。ロシア軍は侵攻した地域で、地雷を設置したり、塹壕を掘って待ち伏せしたり、砲撃できる戦車や武器を配置したりして、ウクライナ軍を迎え撃とうとします。森林など遮るものが少ない平原で、こうしたロシアの陣地を突破するのは至難の業。ウクライナ軍としては、こうした戦場で防御力の強いレオパルト2を活用することが考えられます。

■前線のロシア戦車と比べると
一方の、ロシア側の戦車はどうなっているのでしょうか。現在、前線で最も多く使われているのが「T-72」。「レオパルト2」と比べると一回り小さく、装甲の強度が低いため、砲弾が命中すればダメージを受けるリスクが高く、不利な戦いを強いられることになります。

■戦争終結につながるか?
では、今回の戦車供与でウクライナは領土を取り戻し、戦争を終わらせることができるのでしょうか?防衛研究所の高橋杉雄・政策研究室長は、こうした楽観的なシナリオを否定します。「たとえウクライナ側が領土を取り戻したとしても、プーチン大統領が考えを変えない限り戦争は終わらない。さらに国民の動員を増やして反撃を企てるので、戦争の長期化は免れない」と指摘します。(「サンデーモーニング」2023年1月29日放送より)

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