■寄付額上限“3割”超過 支援金ゼロに
岡山・吉備中央町のコメ農家
「ふるさと納税の返礼品としてコメを買っていただいて、だからコメ作りをやろうか頑張ろうかと、対策をやってきましたけど。これは大変なことですし、コメを栽培する方がドーンと減ると思う」
こう語るのは、岡山県の吉備中央町で、ふるさと納税の返礼品のコメを作っていた農家です。
実質負担2000円で、地域の特産品などの返礼品を受け取れるふるさと納税。この町では昨年度4万4000円の寄付に対し、地元のコメ60キロを返礼品として送っていました。
町が農家からコメを買い取る代金は1万1000円。それとは別に、「支援金」という名目で1万円が支給されます。代金だけなら問題ありませんが、支援金を含めた2万1000円が「調達費」と捉えられると、寄付額の48%にあたり“3割以下”と定めたふるさと納税のルールに違反します。
吉備中央町の担当者
「支援金について事前に国に相談をしていて、制度にのっとって行っていたと思っていたので、びっくりしています。今年度から(支援金の)制度を廃止しました。燃料や肥料も高騰するなか、農家を支援する制度だったので、胸が痛いです」
返礼品のコメを生産していた農家は、昨年度は800万円ほどあった支援金が今年度からはゼロになったといいます。
吉備中央町のコメ農家
「コメ作りをやめるでしょう。今、コメ1俵(60キロ)作るのに2万円は要るんですよ。作ることによって、赤字になるのが目に見えていますから。コメ作るより買った方が良いということになりますからね」
総務省は今週中にも、調査に乗り出す方針です。
総務省の担当者
「過去には自治体側(吉備中央町かは不明)から問い合わせがあり、『補助金が調達費用に該当しない形でなら可能』と回答しています。支援金がないと農家が大変ということであれば、返礼品の量や価格を調整してもらうしかありません。今回の支援金が調達費用にあたるのかどうか、法律面から確認したいと考えています」
(「グッド!モーニング」2025年4月22日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp