■トランプ大統領、SNSでゼレンスキー批判
ゼレンスキー大統領(19日)
「トランプ大統領は、我々を常に支持してくれるアメリカ国民のリーダーとして非常に尊敬していますが、残念ながら彼はロシアの“偽情報空間”に生きています」
慎重に言葉を選びながら、トランプ大統領を批判するゼレンスキー大統領。背景にあるのは、ウクライナ抜きで一方的に進められている停戦協議への焦りです。
ゼレンスキー大統領(18日)
「ウクライナ抜きで戦争終結の条件を決めるべきではありません。サウジアラビアでの米ロ会談に招待されなかったことは驚きました」
18日に行われた米ロ高官協議への不満を口にしたゼレンスキー大統領に対し、トランプ大統領は、まるで戦争の責任がウクライナにあるかのように怒りをあらわにしました。
トランプ大統領
「ウクライナが『交渉の場に席が無い』と憤慨しているらしいが、失望しました。この問題は何年も前に簡単に解決できたはずです。半人前の交渉人で事足りた話です。そもそも(戦争を)始めるべきではなかったのです。取引できたはずです」
トランプ大統領は日本時間の午前1時頃、SNSでもゼレンスキー批判を展開しました。
トランプ大統領のSNSから
「考えてみてください。そこそこ成功したコメディアンであるゼレンスキー氏が、アメリカ合衆国を説得して3500億ドル(約53兆円)もの資金を出させて、勝つことのできない戦争に突入させたのです。この戦争は、そもそも始める必要がなかったのです」
■ウクライナの大統領選要求
FOXニュースは18日、米ロで行われている和平交渉が3段階で進行していると報じました。
「停戦」「ウクライナの大統領選挙」そのうえで「最終合意に調印する」という道筋です。ロシア側に配慮したとも取れる「ウクライナの大統領選挙」について、トランプ大統領はこんな発言もしています。
トランプ大統領
「ウクライナでは選挙のない状況が続いています。言いたくはないが、指導者の支持率は4%です」
しかし、キーウ国際社会学研究所の最新の調査ではゼレンスキー大統領の支持率は57%で、不支持の37%を大きく上回っています。
ゼレンスキー大統領は去年5月に任期満了を迎えていますが、ロシアによる軍事侵攻で戒厳令が敷かれているため、憲法の規定上大統領選挙を行うことができないのが現状です。
プーチン大統領は、ゼレンスキー氏の大統領任期が切れているため合意を結ぶ相手としての資格がないと主張していますが、トランプ大統領は同調するような書き込みもしています。
トランプ大統領のSNSから
「“選挙なき独裁者”。ゼレンスキー氏はすぐ行動しなければ、国が消滅するでしょう」
後ろ盾として頼り続けたアメリカに追いつめられるウクライナ。19日朝キーウに到着したのは、アメリカのケロッグ特使です。
ウクライナ・ロシア担当 ケロッグ特使
「私たちは、安全の保証が必要であると理解しています。私の使命の一つは、ウクライナに耳を傾けることです」
ケロッグ特使は数日間キーウに滞在し、ゼレンスキー大統領らと会談する予定です。
(「グッド!モーニング」2025年2月20日放送分より)
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