米感謝祭前後でボラティリティが高まり、１５０円割れまで急降下したドル円相場。今週は米雇用統計ウィークで、様々な重要指標が連発します。ISM製造業・非製造業、JOLTS求人、ADP雇用統計に続き、本日は新規失業保険申請件数が２２:３０に発表されます。日米の金融政策変更をめぐり、市場の予測は拮抗しており、その迷いを表すようにドル円相場は１５０円をまたぐレンジ相場を形成しておりますが、過去数年間のように、年末にかけてトレンド転換するのか？もしくは感謝祭前のポジション調整も一服し、再び高値にアタックするのか！？年末にかけてのドル円相場のゆくえは！？
先月末ごろの植田総裁のインタビュー記事などで、日銀の１２月利上げへの折り込みが進み、円高トレンドを形成しておりましたが、昨日、時事通信やMNI（マーケットニュースインターナショナル）など複数のメディアから、日銀が世界的な政治混乱を受け、１２月の利上げを見送るのではないかという記事が飛び出し、激しい円売りによりドル円相場は１５１円を超える水準まで上昇しました。そんな中注目された本日の中村日銀審議委員のあいさつ、記者会見では、ハト的な文言が並びましたが、「利上げに反対しているわけではない」「年内利上げ、今後出てくるデータで判断」など、１２月の利上げを意識させる内容の発言もあり、ドル円相場は再び１４９円台まで下落。しかしその後ロンドン市場オープンからは買い戻され、現在は１５０円台に回復してきております。昨日深夜、パウエルFRB議長の「中立的な金利を見つけるために慎重であることができる」など、１２月FOMCでの利下げに慎重ともとれる発言などもあり、日米共に今月の金融政策変更に関しては未だ不確実性が高い状況であると言えそうです。
先週後半、ドル円が下降基調で推移する中、植田日銀総裁から「(追加利上げの時期について)データがオントラックに推移しているという意味では近づいているといえる」「一段の円安、リスクが大きい」などの発言が入ったことで、１２月の追加利上げが意識され、強い円買いによりドル円は一気に１５０円を割れる水準まで下落しました。日本のインフレ関連指標などは概ね高止まりしており、発言内容からも１２月の利上げは十分ありえそうな展開となっておりますが、同時に、植田総裁はアメリカの経済動向にも注意を配っており、今週の米雇用統計やその他指標の結果やそれを受けた市場の反応は非常に重要となることでしょう。
そして、先月、先々月と不調続きのくにおは生き残れるか！？気持ちよく年末を迎えるためにも、今月は踏ん張りたいところ。願いの強さと声の大きさでファイトします！！
今日のスケジュール
21:30 米チャレンジャー人員削減予定数
22:30 米新規失業保険申請件数、継続受給者数、貿易収支など
24:30 週間天然ガス貯蔵量
26:15 バーキンリッチモンド連銀総裁発言
今週のスケジュール
12/2(月) ISM製造業景況指数、ウォラー、ウィリアムズ発言など
12/3(火) JOLTS求人件数、クーグラー発言など
12/4(水) ADP雇用統計、ISM非製造業景況指数、ベージュブック、パウエルFRB議長発言など
12/5(木) 中村日銀委員発言、米新規失業保険申請件数、
12/6(金) 日本１０月毎月勤労統計、米雇用統計、ミシ大速報値、ボウマン、ハマック、デイリー発言など
米感謝祭連休明けの今週は、米雇用統計ウィークです。重要指標多数！FRBは１２月利下げに踏み切るのか？パウエルさんの発言も予定されています！また、１２月の利上げの可能性を考える上で、日本の給料指標や中村日銀審議委員の発言＆記者会見にも注目です。
米国市場が冬時間に突入のため、基本的に毎日２１時からライブ配信予定です。今のところ。
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