９月に突入してからも、混乱続くドル円相場。先週は様々な経済指標が発表され、アメリカの労働市場の弱さが目立つ結果となりました。それを受け、市場は急速に９月FOMCでの０.５％利下げを織り込みに行く流れとなり、ドル円相場は急降下。一気に先月の安値水準である１４２円割れを試しにいく展開となりました。本日も先週の流れを引き継ぎ、更なる下落の警戒ムードは高まっていましたが、ドル円や株価指数は力強く反発し、米雇用統計の下落を全戻しして夜を迎えております。直近の強烈な下落相場は終了し、大反発が始まるのか？それとも、下落相場の本番はこれからなのか？今月のFOMCでの利下げ幅をめぐった混乱は続いており、上下どちらの方向にも大きなリスクがありそうです。最大限の緊張感を持って注視！
思い返せば、先月は様々なことがありました。８月５日には日経平均がー４４００円以上の暴落をし、その後も市場は恐怖に包まれながら乱高下。最近も雇用統計年次改定でのー８０万人を超える大幅下振れや、ジャクソンホール会議でのパウエル議長の発言でもドル円相場は大きな反応を見せました。値幅の大きなレンジを形成しながら、じりじりと安値を試していく流れが続きましたが、１４２円の安値にアタックすることはなく反発を見せ、複雑なレンジを形成する展開となりました。円高トレンドは９月以降も続くのか？それとも、再び１５０円を超えるような円安時代に戻っていくのか？長きに渡った高金利政策に終わりを告げ、アメリカの利下げが始まるであろう今月の値動きは、今後のドル円相場にとっても大きな意味を持ちそうです。
今週は水曜日に米消費者物価指数（CPI）、木曜日には米生産者物価指数（PPI）や新規失業保険申請件数、ECB政策金利発表、そして金曜日にはミシ大と、注目指標が多数予定されています。９月に入ってもボラティリティは依然として高い状況が続いており、指標の数値や値動きに注目です。刻々と近づく９月FOMCに向け、どのような織り込みが進んでいくのか？今週も目が離せない一週間となりそうです。米指標や金利動向以外にも、首相退任を発表した岸田総理の次のリーダーが誰になるのか？自民党総裁選の展開も、ドル円相場に大きく影響を与えるでしょう。円キャリートレードの巻き戻しをトリガーにした大混乱相場はどういう結末を迎えるのか？大きなリスクとチャンスが混在する一週間です。とにかく慎重に。まずは生き残りましょう。
また、中東情勢やロシアウクライナ情勢に関する不穏なニュースは続いており、展開次第では戦争絡みの大きなリスクオフとなるかもしれません。アメリカ大統領選挙も佳境を迎えており、様々な状況や発言によっても相場は影響を受けますし、日本の選挙事情も気になるところ。金融政策、要人発言、選挙、戦争にいたるまで、同時に様々な情勢やニュースを意識せざるを得ない、目まぐるしい下半期となることでしょう。
今日のスケジュール
重要指標は特になし。
23:00 卸売在庫(確報値)
今週のスケジュール
9/9(月) 日本GDPなど
9/10(火) 英失業率、米３年債入札、バーFRB副議長発言など
9/11(水) 米大統領選テレビ討論会（日本時間午前）、米消費者物価指数（CPI）、米１０年債入札など
9/12(木) ECB政策金利発表、米生産者物価指数（PPI）、新規失業保険申請件数、米３０年債入札など
9/13(金) ミシ大など
水曜日から週末にかけて、アメリカの物価関連指標がいくつか発表されます。指標インパクトはいかに？米国債入札やトランプV.S.ハリス討論会にも注目です！
夏時間は、基本的に毎日２０時からライブ配信予定です。
FXファイター尾崎のチャンネル
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