殺害されたハニヤ氏に同行してイランを訪問中だったハマス幹部のハヤ氏は7月31日、暗殺事件について、「ハニヤ氏がいた部屋にロケット弾が入り込み、直撃した。明らかにロケット弾で、ガラスや窓、ドア、壁が破壊されたからだ」と当時の状況を語った。一方で、米紙ニューヨーク・タイムズは1日、イラン、米国の関係者の話として、ハニヤ氏が滞在した宿泊施設に、爆破装置が仕掛けられていたと報じた。爆破装置は約2カ月前に持ち込まれ、ハニヤ氏の滞在中を狙って、遠隔操作で爆破されたという。宿泊施設は、イランの精鋭組織「革命防衛隊」が管理・警備しているとされる。米ネットメディア「アクシオス」は、人工知能(AI)を駆使した高性能の爆破装置が事前に寝室に仕掛けられ、イラン国内に潜伏するイスラエルの情報機関「モサド」の工作員が起爆したと伝えた。
ハニヤ氏の殺害を受け、イランの報復に向けた動きに、中東で警戒感が加速する。オースティン米国防長官は2日、イスラエル防衛を目的に、空母「エイブラハム・リンカーン」を中心とする空母打撃群や戦闘飛行隊、巡洋艦、駆逐艦、また、追加の戦闘機部隊を中東に配備することを命じた。ブリンケン米国務長官は31日、ハニヤ氏殺害について、「知らなかった。関与はない」と述べ、米国の関与を否定した。
★ゲスト:杉山晋輔(元駐米大使)、田中浩一郎(慶應義塾大学教授)
★アンカー:末延吉正(ジャーナリスト/元テレビ朝日政治部長)
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