■殺害関与か “二十数人逮捕”報道
イスラム組織「ハマス」の最高指導者・ハニヤ氏の葬儀が活動拠点だったカタールで行われました。集まった人たちからは、「我々はイスラエルを認めない」との掛け声があがりました。
7月31日に訪問先のイランで殺害されたハニヤ氏。当時、同じ建物内にいたというハマスの指導者がANNの単独インタビューに応じました。
イランにおけるハマスの指導者 カレード・カッドミ氏
「31日の午前1時半ごろ、稲妻が見えたので雷か地震でも起きたのかと思い部屋から出ると、煙が充満していました。部屋の天井と壁が破壊されていて、ロケット弾など空中からの破壊攻撃ではないかと思います」
一方、ニューヨークタイムズは、「部屋には事前に爆発物が仕掛けられていた」と伝えていて、「少なくとも20数人が逮捕された」と、新たに報じました。
■米は駆逐艦など派遣へ
ハニヤ氏殺害について、イスラエルは「言及しない」としていますが、先月から立て続けにハマスの軍事部門トップや、共闘するイスラム教シーア派組織ヒズボラの幹部が、イスラエルの空爆で死亡しています。
イランは、ハニヤ氏殺害はイスラエルによるテロ攻撃だとしていて、イランの最高指導者ハメネイ師も「報復するのが我々の義務」と宣言しています。
イランにおけるハマスの指導者 カレード・カッドミ氏
「攻撃はハニヤ氏だけでなく、イランの主権やこの地域全体を標的にしたものです。イスラエルとの戦争がレバノンやシリア、イラク、イエメンで起きていますが、イランも戦争状態にはいりました」
中東での緊張が高まる中、アメリカ国防総省は2日、中東地域への空母打撃群の派遣を発表しました。イランの脅威に対するイスラエルの防衛を強化することが目的で、原子力空母の配備や弾道ミサイルの防衛能力を備えた駆逐艦などを派遣するとしています。
■イランの報復は?「抵抗の枢軸」動くか
高島彩キャスター
「中東情勢が緊迫化していますが、今後のポイントはどこにあるのでしょうか?」
ジャーナリスト柳澤秀夫氏
「最大のポイントは、イランがどう動くかということです。イランは首都テヘランで、(ハニヤ氏の)暗殺事件を許してしまったということで、面子丸つぶれなのです。すでにイスラエルへの報復を宣言していますが、4月にシリアにあるイラン大使館をイスラエルが攻撃して、その報復にイランは直接初めて数百発のミサイルをイスラエルへの攻撃に使いました」
「また同じようなことをするか分かりませんが、仮にイランが直接動かないにせよ、イランが支援しているレバノン南部のイスラム教シーア派組織のヒズボラ、それからイエメンのフーシ派。イランの影響圏にあるグループが三日月形に連なっているので、『抵抗の枢軸』とも呼ばれていますが、こういったグループや組織がイスラエルへの攻撃を活発化させるのではないかということも懸念されます」
「(イスラエルを支援する)アメリカは、原子力空母を派遣し、強襲揚陸艦をレバノン沖に展開していて、緊張が高まっていますので、ここしばらくは中東から目が離すことができない状況が続きそうです」
高島彩キャスター
「ガザ停戦はちょっと遠のいてしまっているという状況ですね」 (C) CABLE NEWS NETWORK 2024
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