ふるさと納税

ふるさと納税“返礼品Gメン”抜き打ちチェック…ブヨブヨみかん「あかんやろ」【知ってもっと】(2023年12月7日)

 今年の「ふるさと納税」の申込期限が今月末に迫るなか、和歌山の自治体が粗悪な返礼品をなくすために発足した“返礼品Gメン”に密着しました。

■返礼品にクレーム…山梨県が対応に追われる

 横浜市在住 50代:「粒も小さいですし、房自体もちょっと小さめで。あれ?って印象でした」

 愛知県在住 40代:「年によって出来不出来が色々あると思うので、仕方ないところもあるんだと思いますけど。もう取らないです」

 こう嘆くのは、山梨県のある自治体から、ふるさと納税の返礼品・高級ブドウのシャインマスカットを受け取った人たちです。

 自治体には「粒が小さい」「味が悪い」などのクレームが寄せられていて、県は対応に追われています。

 山梨県 長崎幸太郎知事:「味の悪さや品質の劣化など、本来返礼品に値しないものが送られている。大変ひどい状態が確認された次第であります。生産者のたゆまぬ努力も踏みにじる極めて遺憾な事態」

 県によりますと、仲介サイト上に寄せられた低評価は2割にも…。中には腐敗が進んだものや、粒が半分ほど外れてしまったものもあったということです。

■返礼品の“抜き打ちチェック”…狙いは?

 品質確保のために本腰を入れ始めた自治体もあります。

 番組が向かったのは、ミカンやモモなどを返礼品にしている和歌山県紀の川市です。

 紀の川市役所 地域創生課 西川昌克さん:「覆面調査という形で、返礼品の調査を始めさせていただいております」

 会議室に並べられたのは、紀の川市の事業者から送られた果物の返礼品8品。送り先はすべて市外の個人宅となっています。

 実はこれ、市の職員らが納税者を装って入手したもの。事業者に知られることなく、返礼品の“抜き打ちチェック”をするためです。

 西川さん:「寄付は大きく増えてきているところなんですけども、いただくご意見(苦情)も、やっぱり減らしていきたいというところで」

 市に寄せられた返礼品の苦情は去年100件以上。新規参入する事業者のチェックや、品質管理の厳格化が今回の取り組みの狙いです。

■“返礼品Gメン”がチェック「見てはいけないものを…」

 市やJAの関係者の“返礼品Gメン”らが、品質や梱包状況などをチェックしていきます。

 返礼品Gメン:「案内文書が、ちゃんと入ってますね。注意書きと。箱の傷みはないです。重さも5.5キロなので、ありますね」「甘い。おいしいですね」

 QRコードを読み込み、サイト表示と違いがないかも確認。Gメンの“お眼鏡にかなう”返礼品もあれば、残念なものもありました。

 返礼品Gメン:「見てはいけないものを見てしまうかも…」「あぁぁ。しゃあないわな、しゃあない。傷みがあるっていうのは仕方がない」「(その金額で)傷んでたら、あかんやろ」

 発送から4日しか経っていないのに、傷みが激しいミカンを発見。皮もブヨブヨになっていました。

 返礼品Gメン:「寄付者は、1個でもこういうのあったらクレームですね」

 さらに問題のある返礼品もありました。

 返礼品Gメン:「うわ、すごい!これきましたよ、ビックリです!」「これはちょっと悪いなぁ」「連絡先もなければ、何もない」「近所からもらうぐらいの」「持って帰りって」

 この返礼品は段ボールは無地なうえに、ビニール袋の中にキウイが無造作に入っています。専用ケースに入ったキウイと比べてみると、見た目の差は歴然としています。

 返礼品Gメン:「すっぱい!」

 キウイをおいしく食べるための「追熟の仕方」などの説明書きがないことも、マイナスポイントとなりました。

 返礼品Gメン:「届いた瞬間に食べられる方も多い。その状態でおいしいと思って食べるじゃないですか。内容物工夫してあげると、4日、5日たったキウイであれば、おいしい」

 今回の覆面調査は試験的に実施したもので、来年度から本格的な実施を開始し、調査結果を事業者と共有していく予定です。

(「グッド!モーニング」2023年12月7日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

-ふるさと納税

© 2024 貯蓄サイクル Powered by AFFINGER5