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ウクライナ東部のバフムトに対して続くロシア軍の激しい攻撃。
ウクライナ軍が数キロの場所を奪還できたとされることは、ウクライナ軍にとっては、ここ数週間で初めての成果だと見られます。
何が起きたのか。
ロイター通信などの複数メディアによりますと、10日朝、ウクライナの部隊が「バフムトの南西にあるおよそ、8平方メートルの場所で反撃を行い、
そこをロシアの支配から取り戻せた」と最初に発表しました。
その後、ウクライナ陸軍のシルスキー司令官も「ロシア軍をバフムトで2キロ後退させた」と発表しました。
一方、ロシア側でも、バフムト攻略を狙う民間軍事会社ワグネルのプリゴジン代表が「ロシア軍はおよそ3平方キロメートルの場所から逃げた」とする表明を出しています。双方の発表などの数字に齟齬はありますが、少なくとも、数キロの場所をウクライナ側が奪還できたとは見られます。
なぜ、バフムトでの数キロの場所がこれほど注目を集めるのでしょうか?
それは、バフムトでの戦いが、「数十メートル単位での攻防」になっているからです。
ロシア軍はウクライナ東部での侵攻をさらに進めるにあたり、バフムトへの攻撃を昨年7月ごろから始め、人海戦術で多数の兵力を投入してきました。
最近では、9日の戦勝記念日までに攻略しようとさらに躍起になっていると伝えられていました。もっとも、この目標は達成できませんでした。
これに対し、ウクライナは防衛を余儀なくされて、バフムトは抵抗のシンボルにもなっています。
しかし、兵力で勝るロシア側に押され続けています。
エコノミストは、毎日50メートルから75メートルほど後退させられいるとするウクライナの当局者の話を伝えています。
地図が示すように3月1日はここまで奪われていたと見られ、4月5日までにさらに奪われたと見られます。
このままでは計算上、あと数週間で、ロシアに攻略されるとの見通しを示しています。
こうした状況で、11日、ウクライナ側がたとえ数キロであっても、ロシアから奪還できたとなれば、注目される成果になります。
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【出演者】別府 正一郎 国際記者
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